【愉しむメガネ学】メガネフレームの価格を決める4つのポイント
2019.02.19
普段はコンタクトレンズをつけていても、夜や目の調子が悪い時用に、メガネを持っているという方も多いのではないでしょうか。サングラスも含め、多くの方がさまざまなシーンで活用するメガネ。それぞれのメガネはデザインやフレームカラー、ブランドなど見た目の違い以外に、機能性や価格の違いがあります。特にわかりにくいのが価格の違いです。
この記事では、特にメガネフレームと、その価格の秘密と違いについてご紹介します。
掛けるだけで人の印象に大きな変化を与えるメガネですが、そのフレーム価格は4つのポイントが関わっています。
一番わかりやすいのは素材の違いです。メガネフレームは大きく分けてプラスチックを用いたセルフレームと、金属を用いたメタルフレームの2つに分かれます。ひとくちに、プラスチックと言っても、セルロイド、アセテート、超弾性樹脂など様々な種類の素材があり、それぞれ質感や耐久性、柔軟性、重量が異なります。最近では、ロケット事業で開発された熱に強い樹脂素材フレームなどもありバリエーションに富んでいます。
次にメタルフレームですが、金やチタン、ステンレス、アルミ、ゴムメタル、他合金など、多様な金属が使われており、これもまた、それぞれ性質が大きく異なります。生体適合性チタンとして医療現場で使用されるゴムメタルなどは、大変優れた素材であると同時に加工が難しく、製造には高い技術を要求されます。
このように、メガネのフレームにはさまざまな素材が使われています。それぞれにメリットデメリットがありますが、優れた素材ほど価格が上がると言っても過言ではないでしょう。
次に、メガネフレームに使用する素材によって製造方法が異なります。
プラスチックフレームは、さまざまな色柄のプラスチック板を工作機で切削し、きさげかけ、やすり掛け、ガラ磨き、ドロ磨きといった方法で削り磨いていきます。同じプラスチックでも、樹脂素材は、決まった金型の中に素材を注入し成形します。
メタルフレームは、多いものだと約200工程を要し、立体的な形状を作っていくプレス加工やレーザーによる型抜き、金型からクリングスやブリッジなどのパーツを製造する方法など、使用する素材や製法によってバリエーションも富んでいます。さらに各パーツをろう付けし、メッキ処理、磨き作業を行い、多くの工程を経てメガネフレームが出来あがります。
また、それぞれの作業が機械で行われているか、職人による手作業かという違いもあります。このように加工方法によって作業に必要な道具や技術、手間が変わり、これが価格に影響しています。
イタリア製のメガネはブランド力で人気があると述べましたが、イタリアに限らず、メガネフレームは多くのブランドが、それぞれこだわりを持ってさまざまな商品を展開しています。メガネを購入する際、ブランドに注目して選ぶという方も多いのではないでしょうか。著名なデザイナーがデザインしたものや、ファッションの枠を超えたさまざまなブランドとのコラボレーション、有名人のオフィシャルモデルなどが人気になりやすい傾向にあります。見た目の他にも、軽さやフィット感・そして耐久性などの機能性にこだわるブランドもあります。こうした各ブランドのさまざまなこだわりや、希少価値なども各メガネフレームの価格に反映されているのです。
日本人ならではの技術力と仕事の丁寧さから生まれた高い品質は、世界三大メガネ産地のひとつとして数えられるようになりました。現在、日本製メガネの95%は福井県で製造され、その中心地が鯖江です。世界に誇る産地で受け継がれてきた高い技術と品質、そこから創り出される「本物のメガネ」を改めて知っていただきたいという思いから,パリミキは、鯖江にある工場「クリエイトスリー(旧:福井光器)をパリミキグループに迎えました。
メガネのフレームには素材や加工方法、産地、ブランドによってさまざまな種類があり、それによって価格の違いが生まれています。もちろん、価格が高い=良いもの、というわけではありません。大切なのは、その価格が設定されている理由を知って、自分にとって納得できる品質のものを選ぶことです。
パリミキでは、鯖江の自社工場で製造されたメガネをはじめ、ひとつひとつのメガネのデザイン、掛け心地、耐久性などにこだわりをもっています。お手頃な価格の商品でも、価格の高いものでも、納得できる価値を感じて頂けるはずです。
見た目やブランド名はもちろんですが、その価格の秘密にも注目しながら、メガネ選びをしてみてはいかがでしょうか。