「耳が遠くなった?」親と上手にコミュニケーションを取る方法

2026.03.06

補聴器
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    「聞こえにくさ」は誰にでも起こりうる

    実家のテレビの音がうるさい、会話をしている時に聞き返されることが増えてきたなど、親の聞こえに関して気がかりなことはないでしょうか。聞こえに関する困りごとは、本人だけでなく家族や周囲にとっても切実な問題です。

    今回は、聞こえにくさを感じている親御さんと、できるかぎりストレスなくコミュニケーションを取るための方法をご紹介します。

    そもそも「聞こえにくさ」は誰にでも起こりうる可能性があるもので、加齢に伴う難聴は、老眼と同様、老化による生理的変化です。

    国立長寿医療研究センターが行った「老化に関する長期縦断疫学研究(NILS─LSA)『日本老年医学会雑誌』第49巻2号(jst.go.jp)」によると、難聴有病率は75~79歳の男性で71.4%、女性で67.3%、80歳以上の男性で84.3%、女性で73.3%といわれています。

    また、日本補聴器工業会が主体となって実施している調査「JapTrak2022」によると、日本国内の難聴者(自己申告)のなかで補聴器を装用しているのはわずか15.2%。多くの方が、聞こえにくい状態のまま、特に対策をすることなく過ごしているのが現状です。

    周囲は気づいていても、本人が無自覚な場合も

    なぜ、多くの方が聞こえにくさをそのままに過ごしているのでしょうか。対策をしない理由のひとつには、本人が「普段の生活に不自由さを感じていない」ことが挙げられます。

    実は、本人よりも先に周囲が聞こえの異変を察知するケースは多いもの。事態に気づいた周りの人たちが普段より大きな声でゆっくり話しかけるよう心がけていると、本人は、そこまで不便を感じることなく生活することができてしまうのです。

    しかし、聞こえにくい状態を放っておくと、聴力による脳への刺激が減少したり、会話を諦めてしまうことが徐々に増え、周囲とのコミュニケーションが希薄になってしまったりするなどの懸念があります。また、近づいてくる車や自転車の音に気づかず、最悪の場合、事故にあってしまう危険性も。近年では、難聴が認知症のリスク因子になる可能性も指摘されています。「周囲の音を難なく聞くことができる」状況を保つのは、健やかに年を重ねていくうえで大切なことなのです。

    セルフチェックで現状を把握しよう

    「聞こえにくさ」のサインは?

    聞こえにくさを周りの人が気づくためのサインは以下のとおりです。家族の行動で気になるところがないか確認してみましょう。

    • テレビやラジオなどの音量が大きくなった
    • 聞き直してくることや聞き間違いが増えた
    • ボリュームを上げずに話す、もしくは早口で話すと聞き取りにくそうにしている
    • 後ろから話しかけると反応が鈍い、もしくは反応がない
    • 数人での会話や騒がしい場所での会話が難しくなった
    • 家電の音やチャイムの音に気づかない時がある
    • 会話中にイライラしている様子がある
    • 以前と比較して、人との交流を避けるようになった

    道具なしでできる「簡単セルフチェック」

    現時点では聞こえにくさを自覚していない場合も、日頃からセルフチェックしておくと安心です。

    セルフチェックの手順
    1. 腕を胸の前まで伸ばす
    2. 手を洗うように手のひらを擦り合わせる

    この時、「しゃりしゃり」「シャカシャカ」といった“手をこする音”がうまく聞き取れない場合は、高い音が聞こえにくくなっている可能性があります。必要に応じて医療機関を受診し、適切な検査を受けてみましょう。

    耳が遠くなった親と上手にコミュニケーションをとるコツ

    聞こえにくくなった親とのコミュニケーションは、これまでとは違った難しさが生じることもあるでしょう。幾度も聞き返されたり反応がまったくなかったりすると、つい怒鳴るような大きな声で話しかけてしまい、そういった積み重ねによって、お互いが会話をするのを諦めてしまうことが多くあるようです。

    お互いのストレスが少なくなるように、コミュニケーションを図るためにはどんなことを心がけておくのが良いのでしょうか。

    話し方で注意したい4つのこと

    耳が遠くなった親御さんとの会話では、以下4つを意識してみましょう。

    1. ゆっくり、はっきりと話す
    2. 正面から話しかける
    3. 身振りや手振り、肩を叩くなど目や感覚での情報も伝える
    4. 大きな声を出しすぎない

    毎回すべてを意識するのは難しいこともあると思います。ですが、どれかひとつでも意識して、相手が聞き取りやすくなるよう調整してみると、双方のストレス軽減につながる可能性があります。

    間違いを指摘しすぎない

    高齢者の難聴の場合、特定の「聞き取りにくい音」があることで、言語を正しく聞き取る力が低下するため、それがコミュニケーションエラーに発展することもあります。なかでもカ行、サ行、タ行などを聞き間違えやすいため、例えば「かとうさん」を「さとうさん」と勘違いすることなどが考えられます。

    こういったケースでは、重要なことや間違えやすいことは紙に書いて伝えるなど、聴覚以外から伝わる方法と合わせてコミュニケーションを図ってみることをおすすめします。

    無理をせず息抜きを

    コミュニケーションがうまくいかないと、イライラしてしまうのはやむを得ないこと。感情を溜め込まず、自身を責めることなく、ストレスはほどよく発散することが大切です。

    補聴器という選択肢を心に留める

    老化によって聞こえにくくなった耳を元の状態に戻すことはできません。しかし、補聴器を使うことで「聞こえやすい耳」にすることは可能です。パリミキには補聴器のプロである「認定補聴器技能者」が数多く在籍しています。最寄りの補聴器を取り扱うお店は「店舗を探す」から確認できます。

    ショッピングモールにある店舗なら、買い物のついでに立ち寄っていただくことも可能です。気になることがあれば、まずは気軽にご相談ください。

    • 取材:文=つるたちかこ
    • 編集=高橋亜矢子(ノオト)
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