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補聴器の夏の汗&湿気対策はどうすればいい? 快適に使うための工夫とは

2025.09.01

補聴器

聞こえにくさを補い、生活の質を上げてくれる補聴器ですが、水や湿気に弱いというウィークポイントがあります。一般的に、汗をかきやすい夏から秋にかけては補聴器の修理依頼が増えるのだとか。快適に使い続けるためにも、梅雨や夏場の湿気や汗などには注意しておきたいところ。今回は、補聴器を快適に使い続けるために知っておきたい汗&湿気対策についてお伝えします。

補聴器は、湿気や水分が大敵!

補聴器は精密な部品で構成された電子機器のため、湿気や水分が苦手です。機器の中に湿気が溜まって内部にサビができたり、ショートしてしまったりすることもあります。補聴器を使う際は、湿気と水分に十分注意しておきましょう。

雨の日の外出などは、傘をさしていれば基本的には問題ありませんが、帰宅後はすぐに表面の水分を拭き取り、乾燥させてください。

防水機能付きでも水には注意

補聴器のなかには、水分が入り込みにくい設計のものや、撥水加工が施されたタイプもあります。近年では、防水機能のある補聴器の選択肢も増えてきました。

こういった製品は、汗をかきやすい方やスポーツをする方でも安心して使いやすく、とても便利です。ですが、そもそも補聴器は構造が精密な電子機器。多少の水分や湿気には耐えられても、水分の侵入を完全に防ぎ切るのは難しいため、こまめにケアをすることが大切です。

また防水タイプであっても、本体にヒビが入っていたり、シャワーの水が直接当たったりすると故障の原因になることがあります。安心して使い続けるためにも、定期的なメンテナンスを心がけましょう。

補聴器の汗&湿気対策

補聴器を一日でも長く愛用し続けるために知っておきたい、汗&湿気対策をご紹介します。どれも簡単にできるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

乾いた布などでこまめに拭く

夏は汗をかきやすい時期。補聴器に汗が触れると、故障の原因になることがあります。耳穴式、耳かけ式、どちらを使う場合でも、たくさん汗をかいた時には補聴器を取り外して、乾いたハンカチやティッシュなどで表面を拭き取り、清潔に使うように心がけると良いでしょう。

耳の後ろは汗が通る場所なので、耳かけ式の補聴器を使っている方は特にこまめに拭くことをおすすめします。

なお、ウェットティッシュで拭くのはNG。特にアルコールが含まれているものは、本体を傷めてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

使わない時は乾燥ケースへ

補聴器を長期間愛用するために重要なのが、毎日乾燥をさせること。補聴器を外したら、乾燥剤(シリカゲル)などが使われた「乾燥ケース」に入れておきましょう。就寝時などに入れておくのがおすすめです。

その際、電池は外して乾燥ケースの中には入れないように気をつけましょう。補聴器用の空気電池は乾燥が苦手なため、乾燥ケースに入れると電池の寿命が短くなります。

また補聴器の販売店では、短い時間で真空乾燥させることができる機械が置いてある店舗もあります。数分で乾燥させることができるので、定期的なメンテナンスと合わせて乾燥をお願いするとより快適に使うことができるでしょう。

入浴時は必ず取り外す

最初にお伝えしたように、補聴器に水分は大敵です。入浴前には必ず外すようにしてください。

補聴器の装着感に慣れてくると、「付けたまま、うっかりお風呂に入ってしまった」というケアレスミスが起こりやすくなります。入浴時間中は乾燥ケースに入れておくなど、置き場所を決めて習慣化しておくと、こうした事態を防ぐのに役立ちます。

旅行先で温泉や銭湯などの入浴施設を利用する際も、乾燥ケースに入れて水気や湿気から補聴器を守りましょう。自然故障であれば無料で修理できることが多いですが、水没や水辺でのトラブルの修理には修理費が発生します。一日でも長く使えるよう注意しておきましょう。

湿度の高い場所での保管は避ける

お風呂場や洗面所など、湿気の多い場所に置いておくのは避けるのがベター

湿度の高い場所での保管はなるべく避けてください。特に梅雨時期から夏場にかけては、屋内の湿度も高くなるため保管場所には気をつけておきたいもの。理想の湿度は、40〜60%程度。

浴室と隣接した洗面所やキッチンはどうしても湿度が高くなってしまうので、お部屋の湿度を調整しつつ、快適な場所で保管するようにしてください。乾燥ケースに入れた状態であっても、湿度の高い場所は避けましょう。

補聴器を外した方が良いシチュエーション

ここまでの内容を踏まえて、補聴器を外した方が良いシチュエーションをまとめました。以下のようなシーンでは、補聴器を取り外しましょう。

  • 海水浴場やプールなど水が近くにある場所
  • 温泉やサウナなどの公共浴場
  • 自宅のお風呂や洗面所(顔を洗う際も外しておく方が良い)
  • 美容室や理容室(シャンプーなどを使うため)
  • 汗をかくような激しいスポーツをする時

補聴器は小さいので、紛失しないように気をつけるのも大切です。なかでも気をつけたいのが洋服のポケット。入れたまま忘れて洗濯をしてしまうと、故障の原因になるので注意しましょう。

もしも「故障かな?」と思ったら、すぐに相談を

どれだけ気をつけて使っていても、機械である以上、補聴器は故障してしまうことがあります。下記のような異変を感じたら、まずは購入店に相談しましょう。

  • 音が出なくなった
  • 電源が入らなくなった
  • いつもと違う異音がする
  • 聞こえ方がいつもと違っている

また、水没させてしまったなど、自分だけでは解決できないトラブルが起きた時にもまずはプロに相談を。

快適に使い続けるために、日頃からしっかり湿気対策を行い、定期的なメンテナンスを心がけながら、大切に使いましょう。

  • 取材:文=つるたちかこ
  • 編集=高橋亜矢子(ノオト)
掲載の商品は記事の公開および更新時点の情報です。

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