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メガネフレームの歪みや、左右の幅が広がってしまう意外な原因とは?

2022.10.17

フレーム

毎日のように愛用しているメガネ。ぶつけたり、落としたりしたわけではなくても、知らないうちに歪みが発生しているかもしれません。今回は、メガネのフレームの歪みや緩みにつながる意外な原因とその対処方法をお伝えします。

自分では「メガネが歪んでいる」「フレームが曲がっている」とは、なかなか気づきにくいもの。でも、歪みを放置していると、メガネがずり落ちやすくなったり、かけていて鼻や耳の後ろに痛みがでたり、メガネをかけているのにレンズの焦点の位置がずれて見えにくくなってしまったりするなど、あまりいいことはありません。まずは、ご自身でメガネフレームの状態を確認してみましょう。

メガネは、購入時に一人ひとりのお顔に合わせたフィッティングがなされています。しかし、長く使っているとメガネの幅が広くなったり、片手でかけ外しをすることで調整がずれてしまったりすることがあります。かけているメガネがよく下がってきて鼻メガネのようになることや、耳が当たる部分が痛くなるなどがあれば、メガネが歪んでいるサインといえます。

鼻あてが当たる部分に違和感がある場合も、フレームが歪んでいる可能性があります。一般的なメガネは、フレームを左右の耳と鼻の3点で支えています。耳に当たる部分や鼻あてが当たる部分に違和感がある場合は、我慢せず、購入した店舗で早めにメンテナンスしましょう。

メガネフレームは、かけた時に瞳とレンズの焦点の位置があうように調整されています。そのため、瞳とレンズの焦点ポイントがずれてしまうと、見えにくさや目の疲れを感じやすくなります。購入時はしっかり見えていたのに、目が疲れやすくなった、かけていることが負担に感じる、そう思った方は、一度店舗にて確認してみましょう。前後左右の歪みやネジの緩みによって、レンズと瞳の距離が変化してしまい、見えにくくなってしまう可能性もあります。

メガネフレームの素材ごとに、歪みやすさは変わってきます。素材ごとの特徴を把握しておきましょう。

プラスチック素材のフレームは、樹脂を型に流し込んで作る方法(インジェクション)と、プラスチックの板を削ってハンドメイドで作られる方法、大きく2種類に分けられます。

プラスチックフレームの主な素材としては、ULTEM(ポリエーテルイミド)、PPSU(ポリフェニールサルフォン)、TR、リルサンクリアなどがあり、これらは軽くてしなりやすい特徴という特徴があります。しかし素材の特性上、その復元性が故に調整がしにくい素材です。フレームがお顔にピッタリ合えば問題ないですが、左右で耳の高さが違う、鼻あて部分がゆるいなど、個別の微調整がしにくい場合があります。

また、アセテートは昔からよくメガネフレームの素材として使われています。パルプ(綿花や木材)と酢酸を主成分としているため、熱を加えることで自由自在に調整できるのが特徴です。メンテナンスしやすく歪んだときにも調整しやすいアセテートですが、インジェクションと比べると重さもあるため、使い方に合わせて選べると良いでしょう。

レトロな雰囲気を醸し出すメタルフレームも、人気を集めています。一見、しっかりしている印象がありますが「メタルだから壊れない」「歪まない」ことはないので注意が必要です。合金は、比較的しなりにくい素材のため、強い力が加わるとフレームが広がって元に戻らないことがあります。βチタンや超弾性合金などは、しなりが強く多少の衝撃にも柔軟に対応できる素材です。

またメタルフレームは、ツルやブリッジ(中心部分)も細く、細かいパーツが多いのも特徴です。ちょっとした衝撃で、細いパーツの曲がりやネジが緩むこともあります。取り外しや保管時も丁寧に取り扱うことを心がけましょう。

【あわせて読みたい】メガネの掛け心地の良さは、素材で決まる?知っておきたい、メガネフレーム素材の特徴とその違い

では、メガネフレームが歪む原因や習慣はどのようなものなのでしょうか。使う頻度や使用方法によって異なりますが、フレームにダメージを与え、歪みにつながりかねない行為や習慣を知っておきましょう。

日常の中でも歪む原因や習慣は潜んでいます。気づかぬうちに、こんな使い方していませんか?

・メガネをつけたまま寝ることがある
・横になったり、頬杖したり、メガネのツルに負荷がかかるような姿勢で過ごすことがある
・片手でメガネをかけ外すことがある
・ブリッジを強く押したり、引っ張ったりすることがある
・メガネケースに入れずに保管・持ち歩きくことがある

こうした習慣はメガネの歪みにつながりかねませんので、避けるようにしましょう。βチタンや超弾性合金を使用したフレーム、衝撃に強いフレームなども販売されていますが、まったく歪まないことはありません。衝撃に強いフレームも販売されていますが、その効果は使いづけることで劣化していきます。毎日、安全に使っていただくためにも「これくらい大丈夫」と思わず、丁寧に扱っていきましょう。もちろん、メガネを落としたり、踏んだり、ぶつけたりといった、わかりやすい衝撃が加わった場合は、すぐに店頭でメンテナンスをしてもらいましょう。

パリミキでは、ご購入いただいた方全員に、無料のアフターサービスを実施しています。セルフチェックで気になることがあった方はもちろん、そうでない場合でも店舗での定期的なメンテナンスをおすすめしています。

ご利用されているレンズの効果を最大限に活かすためにも、メガネの点検・メンテナンスはぜひご活用ください。パリミキなら、鼻あてやネジなど消耗品の交換も基本的には無料です(ブランド品など一部、有償交換になる場合もあります)。

また当店で購入されたメガネであれば、全国のどこの店舗でもメガネの点検・メンテナンスが可能。お買い物のついでや季節の変わり目など、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

(取材:文=つるたちかこ / 編集=ノオト)

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