安全で快適なドライブのために知っておきたい「運転用メガネ」の選び方
2022.11.28
車を運転する際にはしっかり「見る」ことが欠かせません。いつも以上に周囲を注視して、より多くの情報をキャッチすることが大切です。そこで重要になるのがメガネの選び方。今回は、運転用のメガネを選ぶポイントを解説します。
信号や標識、自転車や歩行者、周囲の車の状況。人は、運転に必要な情報の約90%を視覚から得ている、とされています。
ドライバーの方々が悩みがちなのが、「運転時の光のまぶしさ」。西日のまぶしさに耐え切れず、車に備えついたサンバイザーを下ろしてみたら、視界が狭くなってしまった……という経験を持つ人は少なくないのでは。
このようなストレスを和らげるには、カラーレンズを選ぶのが有効です。カラーレンズには、まぶしさを抑えるだけでなく、ものの輪郭がはっきり見えるようになる効果も。輪郭がよく見えると、距離感がつかみやすくなります。
一般的なレンズカラーは、「ブラウン系」「グレー系」「グリーン系」などがあります。また、「黄色系」は物の輪郭がくっきり見えるおすすめのカラーではあるものの、選ぶ際に気をつけたいのが「色の濃度」。信号が見えにくくなるくらいに濃いものは避けて、淡く色が入っている程度のものを選びましょう。
続いては運転用メガネを選ぶ際の注意点を見ていきましょう。
遠近両用レンズとは、上部分に遠方用の度数、下部分に手元用の度数が入っているレンズのこと。汎用性が高く、生活のあらゆる面で活用できるため、運転時にも使えると考えている方もいるのではないでしょうか。
確かに日常生活では便利な遠近両用メガネですが、度数や見え方によっては、「運転時にも適している」とは必ずしも言い切れません。その人の「見え方」に大きく左右されるケースもあるため、遠近両用メガネを使用するのが必ずしも良いといえない場合も。
普段遣いの遠近両用メガネをそのままかける前に、自分に合う「運転用メガネ」はどのようなものか、店頭のスタッフに相談するのがおすすめです。
店頭で試着をする際は、たくさんのシチュエーションを想定した見え方を確認してみると良いでしょう。
例えば、太陽光のふりそそぐ屋外で、遠くがどのように見えるのか。ロードサイドの店舗であれば、できるだけ店の外に出て、信号や車のナンバーなど、日常的に見る機会の多いものがよく見えているか、確認してみるのがおすすめです。
人間の目は、明るい場所から暗い場所、もしくは暗い場所から明るい場所に移動をした際、順応するまでに時間を要します。そのようなシチュエーションも含めて体験しておくと、より自分にフィットしたメガネを選ぶことが可能になるでしょう。
どんなに自分の状況にフィットしたメガネを作れたとしても、目の状況は日々変わります。視力の低下や乱視、老眼が進行したりなどのさまざまな変化に合わせて、見え方の再調整をしていくことが必要です。
おすすめなのは、誕生日のタイミングに合わせて定期的に視力のチェックも行うこと。ぜひ1年に1回の視力測定を習慣にしてみてはいかがでしょうか。
(取材:文=高橋亜矢子(ノオト)/編集=ノオト)