運転免許に必要な視力はどのくらい? 免許取得と更新に向けた、眼鏡店の活用術
2025.04.14

新たに運転免許を取得する方、そして更新の際に必ず行われるのが「視力検査」です。ドライバーは運転中に適切な判断をするため、信号や周囲の車両の様子、信号や道路の状態をしっかり見えなくてはいけません。運転に、十分な視力は欠かせないものなのです。
運転免許の更新または取得時に、視力が基準以下の方は不合格、そして再検査に。その際にどのくらいの視力があれば十分なのか、視力に不安がある場合はどうすればいいのか。更新のハガキが届く前に準備しておきましょう。
運転免許の取得および更新に必要な視力
運転免許の取得に必要な視力は、免許の対象となる自動車の種類によって異なります。
また免許の取得および更新に必要な視力は「裸眼視力」ではなく、メガネやコンタクトレンズを装着した「矯正した視力」で検査することも可能。免許を取得、または更新する際には、普段使っている(運転時に使用している)メガネやコンタクトレンズを忘れずに持参しましょう。
普通車などを運転する場合

普通車や125cc以上の二輪車を運転する際に必要な視力は、「左右それぞれの視力が0.3以上で、両眼の視力が0.7以上」。左右どちらかの視力が0.3に届かない方の場合は、よく見える方の目の視力が0.7以上で、かつ視野が150度以上なければいけません。
最もポピュラーな普通第一種免許取得の準備をしている人は、仮免許でも取得時には視力検査が行われることを覚えておきましょう。
上記と同じ基準で検査される免許
- 普通第一種免許
- 普通二輪免許
- 大型特殊免許
- 中型第一種免許(8トン限定中型)
- 準中型第一種免許(5トン限定準中型)
- 普通仮免許
原付などを運転する場合
原付と呼ばれる原動機付自転車の場合、運転する際に必要な視力は「両眼の視力が0.5以上」が必要です。左右どちらかの目が見えない方の場合は、見える方の目の視力が0.5以上で、視野が左右150度以上なければいけません。
上記と同じ基準で検査される免許
- 原付免許
- 小型特殊免許
大型車両を運転する場合
準中型免許、中型免許、大型免許を取得する場合の条件は、「両眼の視力が0.8以上かつ、左右それぞれの目の視力が0.5以上であること」。また、バスやタクシーといったお客さんを乗せて運転するために必要な「第二種免許」は、大型車を運転しない場合でも、同様の視力が必要であるため注意しましょう。
また視力検査の他に、物と物との奥行きや立体感を視認できているかを見る「深視力」の検査も行われることも覚えておきましょう。
上記と同じ基準で検査される免許
- 大型第一種免許
- 中型第一種免許(限定なし)
- 準中型第一種免許(限定なし)
- けん引免許
- 第二種免許
- 大型仮免許
- 中型仮免許
- 準中型仮免許
レーシック手術をした場合、オルソケラトロジー治療中の場合は
運転免許の条件欄(有効期限の下)に「眼鏡等」と記載されている人の中で、レーシック手術を行った方は「条件の解除申請」が必要です。
解除申請は、運転免許更新のタイミングでなくても手続きできます。手続きをしないまま運転を行うと、道路交通法違反となり罰則を受けることもあるため、手術を行ったら、免許更新を待たずに免許センターまたは警察署で手続きを行うようにしましょう。
また、オルソケラトロジーレンズによる近視の治療中の方は、裸眼で視力検査に合格していても、運転免許証には「眼鏡等」の条件が記載されます。運転免許更新時は、視力検査の担当者にオルソケラトロジーレンズを使用中であることを忘れず伝えるようにしましょう。
いずれの場合も、不明な点は最寄りの警察署もしくは運転免許センターへ確認するようにしてください。
視力検査で不合格になってしまったら?

もし更新当日に不合格になってしまっても、当日または後日に再検査が行えます。免許証の有効期限内に合格できなかった場合、運転免許は「失効」となり、再取得まで運転をすることはできません。
メガネ・コンタクトレンズを忘れた、度数が合っていなかった、裸眼では見えなくなっていたという方は、焦らずに行動しましょう。
眼鏡店でも視力検査はできる?
もし今の視力や見え方が不安であれば、免許更新をスムーズに行うため、更新日前にあらかじめ視力検査をしておくようにしましょう。運転免許取得や更新に向けた視力検査は、眼科だけでなく、眼鏡店でも行うことができます。
眼鏡店で視力検査を行う場合は、運転時に使用しているメガネを持参の上「免許の取得・更新用に視力検査をしたい」とお伝えください。
眼鏡店なら無料で視力検査が可能
視力検査は、ほとんどの眼鏡店にて無料で行えます。パリミキ店舗で視力検査する場合は、事前の来店予約がおすすめ。お仕事終わりや休日のおでかけ前などお待たせすることなく視力検査が可能です。
ドライブ用レンズでさらに快適な運転を
運転免許の取得や更新用に新しいメガネが必要という方は、レンズにもこだわってみてはいかがでしょうか? 偏光機能レンズ『glareless(グレアレス)』は、運転時のまぶしさやフロントガラスの反射を軽減。快適なドライブを楽しみたい方におすすめです。
運転免許の更新は3〜5年の頻度で行われます。年齢によっては数年でも視力に変化がでてくることも。早めに視力検査を行い、スムーズに免許更新できるよう日頃から意識しておくのはいかがでしょうか?
〈参考資料〉
警視庁「適性試験の合格基準」
大阪府警本部「Q4 レーシック手術を受け視力が回復したのですが」
日本コンタクトレンズ学会「オルソケラトロジーレンズ」
- 取材:文=つるたちかこ
- 編集=伊藤 駿(ノオト)