メガネユーザーの花粉対策 専用メガネと合わせて取り入れたいケアの方法
2025.02.10

まもなくやってくる花粉症シーズン。毎年外出がおっくうになってしまうから、今年こそしっかり対策したい! と考えている方も多いでしょう。
実はメガネは、花粉症対策にもある程度であれば有効です。普段使っているメガネでも、目に入る花粉の一部を防ぐことができるというデータも。メガネをかけることで花粉症対策できるなら、しっかり知識を得て賢く対策したいですよね。正しい対策方法を知って、花粉症に悩まない春を迎えましょう。
花粉対策に「普通のメガネ」が役立つ?
普通のメガネでも、ある程度であれば花粉の侵入をブロックすることができます。
裸眼と(花粉症用でない)メガネを装着した状態における結膜についた花粉の量を比較してみると、メガネありは裸眼の約40%も少ない結果に(日本医科大学耳鼻咽喉科調べ)。普段からメガネをしている人は、それだけで多少の花粉をメガネで防いでいるのです。
コンタクトユーザーも、メガネ使用がおすすめ

可能であれば、花粉症にお悩みのコンタクトレンズユーザーは、花粉シーズンの外出時はメガネを使用するのがおすすめです。花粉がコンタクトレンズに付着すると、長い時間、花粉が目の中にとどまることに。またかゆみなどで目をこすることで、炎症が悪化する場合もあります。
「コンタクトレンズユーザーであっても、花粉症の時期だけメガネで過ごす」、それでもコンタクトレンズで過ごしたいなら「花粉が付着してもレンズを取り替えられる、ワンデーレンズで過ごす」のがおすすめです。
非メガネユーザーは、伊達メガネでもOK!
普段はメガネを掛けていない人には、カジュアルに身につけられる「伊達メガネ」でも花粉の侵入を防ぐことができます。
花粉シーズン用にカジュアルな伊達メガネを用意するのであれば、レンズは大きめにするのがおすすめ。伊達メガネの選び方がわからない、どんなメガネを選べばいいか悩んでいる方は以下も参考にしてみてくださいね。
花粉シーズンは、帰宅後にメガネを洗おう
花粉シーズンにメガネを掛ける人は、使用後のお手入れも大事なポイントです。外出後のメガネには多くの花粉が付着しています。花粉を自宅に持ち帰らないように、必要な対処をするようにしましょう。
メガネを洗う手順

帰宅後、手を洗うと一緒に行いたいのが、「流水によるメガネの洗浄」。水道水でメガネをざっくりゆすぐだけでも、ある程度であれば、表面に付着した花粉を取り除くことができます。このとき、お湯を使うとレンズ表面のコーティングに影響を与える可能性があるため、常温水もしくはぬるま湯で行うようにしましょう。
よりメガネをきれいにしたいのであれば、メガネ専用クリーナーの使用がおすすめ。以下の手順で、花粉シーズンに限らず、定期的にメガネをきれいにするようにしましょう。
準備するもの
- 中性洗剤(キッチン用洗剤)
- ティッシュペーパー(または、清潔なタオル)
- メガネクロス
手順
- メガネを水洗いする。水またはぬるま湯で、表面の汚れを落とす
- 洗面器などに水を張り、中性洗剤を数滴いれて、かきまぜる
- 洗面器の水の中にメガネを入れる。その中でメガネを指の腹でていねいに洗う
- ティッシュペーパーなどで、洗い終わったメガネの水気を取る
- 仕上げに、清潔なメガネクロスで仕上げ拭きをする
中性洗剤を使う際は、必ず水で薄めてから。洗剤をレンズに直接つけないようにしましょう。メガネクリーナーを使ったお手入れの仕方など、もっと詳しいやり方を知りたい人は以下の記事もご覧ください。
マスクとの併用なら「くもり止め」を
花粉シーズンはメガネとマスクを併用する場面も多く、「メガネがくもるのが嫌だ」と感じる人も多いでしょう。そんな時はメガネ用のくもり止めを使えば、マスクとの併用でもストレスを軽減できます。
最近は持ち歩きできるくもり止めクリーナー(スプレータイプやシートタイプ)もあるので、外出先でも使いやすいものを選んでみてくださいね。
注意点としては、花粉が付着したままレンズを擦ってしまうと傷つきの原因になってしまうこと。くもり止めは、水洗いで汚れを取り除いてから使用するようにしましょう。「メガネを洗ったらついでに曇り止めも使う」ルーチンでメガネのケアができれば、花粉対策はばっちりです。
おすすめの花粉対策メガネ
もっとしっかり花粉対策をしたい! という方は、よりしっかりと花粉ブロックができる「花粉対策メガネ」がおすすめです。日本医科大学耳鼻咽喉科の研究データによると、結膜につく花粉を裸眼と比較しておよそ65%減らすことができるのだとか。度入り・度なしと選ぶことができるので、ご自身の視力に合わせて使うことができるでしょう。
花粉対策メガネの選び方
さまざまな「花粉対策メガネ」が販売されていますが、購入する際にはフィット感を確認してください。より大きなブロック効果を得るため、目とメガネの間に隙間ができないようなサイズを選ぶことが大切です。
調整しないままかけ続けていると耳や鼻あて部分に痛みを感じ、メガネをかけることがストレスになってしまうことも。店頭でのフィッティングは欠かさずに行いましょう。花粉の侵入を防ぐだけでなく、かけ心地も重視して花粉対策メガネを選ぶことが大切です。
フード着脱が可能な、花粉対策メガネ
屋外でも室内でも同じメガネを使いたい方におすすめなのが、フードの着脱ができる「花粉メガネ」です。
あらかじめくもり止めコーティングされたレンズで、花粉を最大98%カット(パリミキ調べ)できるという優れもの。
さらに外出時は透明なフードをつけ、度付きのレンズを装着すれば普段用のメガネとしても使用可能。「花粉対策メガネと普段用のメガネ2本使い分けるのが面倒」「花粉対策メガネを屋内でかけるのが恥ずかしい」人にもおすすめです。
「帯電防止コート」のレンズコーティングも◎
また花粉対策用のメガネは、レンズに「帯電防止コート」を施すのもおすすめです。帯電防止コートは、従来のレンズに花粉やホコリが付きにくくする効果を付与するもの。メガネ購入時にレンズを選ぶ際、こちらのコーティングを選択できます。
花粉知らずで快適な春を過ごすため、今年はメガネの使い方をひと工夫してみてはいかがでしょうか?
- 取材:文=つるたちかこ
- 編集=伊藤 駿(ノオト)